<エイズとはどんな病気?>
HIVに感染すると、10年ぐらいの年月をかけて人の免疫(病気から体を守る力)システムが破壊されていく。その結果、健康なときにはかからないようなさまざまな感染症や悪性腫瘍にかかってしまう。エイズとは、このようにHIVの感染が原因で生じる病気を総称したものをいう。
最近は「HIV感染≠エイズ」という点から、今まで「エイズ」と呼ばれていた病気を、発症していない人を含めて「HIV感染症」と呼ぶようになってきている。 |
原因 |
HIV(Human Immunodeficiency
Virus=ヒト免疫不全ウイルス)が、感染者の精液・膣分泌液・血液・母乳を通して、他の人の粘膜や傷口から体内に入り込むと感染の可能性がある。
※日常的な接触では感染しない。
日本では献血された血液は厳重な検査により最高水準の安全性が確保されています。しかしながら、輸血用血液は、極めて稀とはいえ、現在の技術では感染の可能性を完全には排除できません。 |
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潜伏期間 |
治療をしない場合、感染から発症まで平均10年間と考えられている。 |
症状 |
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感染初期にはかぜに似た症状が出ることがあるが、多くの場合長期間(平均して10年くらい)自覚症状はない。 |
そのため・・・ |
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他人に感染させる可能性がある。 |
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感染しているかは検査を受けないとわからない。 |
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無症状の状態が続いた後、急激な体重の減少、著しい寝汗、下痢などの症状が現れることがある。 |
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病気が進行すると免疫機能が低下し、健康なときにはかからないような様々な感染症や悪性腫瘍にかかってしまう。 |
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治療 |
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感染を早く発見して治療を受ければ、カクテル療法など複数の薬剤を使う治療を受けたり、全身の管理を行うと病気の進行を抑えられるようになってきている。 |
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今のところ根治薬は開発されていないが、新薬の研究が続けられている。 |
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